お薬手帳の活用方法

この記事の内容は、一心堂の薬剤師I先生のご協力のもと作成しました。

お薬手帳とは

「お薬手帳」は、医師・薬剤師などの医療従事者が患者さんの薬歴を知ることにより、     同じ効能が重複する”重複投与”、薬の飲み合わせによっては作用の増強・減弱などが生じる”相互作用”などを確認しながら薬を安全・適正に調剤、処方するために必要なものです。

と、ご説明しましたが、実はお薬手帳って、今飲んでいる”お薬”を確認するだけのものでなく、ご自身のアレルギーなどの情報や、飲み方について相談したいことなどを書き留めて医師や薬剤師に伝える・繋がることができる、そしてあなた自身を守る、とても優れたツールなのです。

お薬手帳について詳しく知り、最大限に活用してみてください!

お薬手帳はどのように活用できるの?

1.薬の飲み合わせを管理できる
薬には「飲み合わせ」がよくないものがあります。
飲み合わせのよくないものを一緒に飲むことで、効果が弱くなり適切な治療効果が得られない
場合や、効果が強くなりすぎて人体に危険を及ぼすこともあるのです。
処方歴や問診をもとに、薬剤師が飲み合わせを確認・管理します。
食品との飲み合わせがよくないお薬もあり、その際は対象の食品の摂取についてお話します。
2.市販薬やサプリメントも管理できる

市販薬やサプリメントも、処方薬と同じように、同じお薬手帳で管理すると安心です。

マンガを元にドラマにもなり放送されていた、薬剤師が主役の物語「アンサングシンデレラ」のお話の中にも、サプリメントを服用していた患者さんのお話が紹介されていました。

市販薬やサプリメントを使用した場合には、お薬手帳に記入しておくとよいでしょう。

3.副作用やアレルギーのリスクを減らせる

お薬手帳には、既往歴、お薬の副作用歴やアレルギー症状などを記載できる欄があります。

今後のリスクを減らす為に記載しておきましょう。

年月日薬の名前症状 を書いておくとよいですね。

▼一心堂オリジナルお手帳にはこのように書き込む欄があります。

4.服用の困りごとも相談しやすい

「錠剤が大きくて飲みにくい」「子どもが座薬を嫌がる」など、困っていることをお薬手帳に書いておくと、次回、薬剤師が別のお薬を提案できることがあります。

受診時はうっかり伝え忘れてしまうこともありますので、困りごとを感じた時に書いておくとよいですね。

5.窓口負担が軽減されることもある

お薬手帳の持参を忘れた場合、持参した場合よりも負担金が10円~40円高くなる場合があります。

また、お薬が余っている場合、お薬手帳と併せてお薬を薬局に持参すれば、薬剤師が医師と連携して日数を調整します。もらうお薬が減り、支払いが少なくなる場合もあります。

6.緊急搬送時や災害時に役立つ

お薬手帳は医療機関を受診する際だけでなく、常時携帯するのが理想と言えます。

通常の診察やお薬をもらう時には、お薬手帳だけでなく問診票や口頭確認等でも様々な確認が可能ですが、

万が一緊急搬送された際や災害時には、急を要するにも関わらず患者さんがご自身で伝えることのできない状況や、医療機関側のシステムが使えない場合も予測できます。

最大限に活用されたお薬手帳があれば、これひとつで飲んでいるお薬の名前や量、アレルギーの記録等がすぐに把握できるので救急処置の手助けになるのです。

お薬手帳活用のポイント

お薬手帳は1冊に

複数の医療機関を受診している場合でも、お薬手帳は同じもの1冊を使いましょう。

例えば病院によってお薬手帳を使い分けていると、今飲んでいる全てのお薬の確認が難しくなってしまいます。

さらに、一元管理できるよう、薬局も同じ薬局「かかりつけ薬局」「かかりつけ薬剤師」を利用することをおすすめします。

定期受診でも毎回持参
お薬手帳はお薬をもらう度に毎回記録するのが基本です。

変わりなく、いつもと同じお薬をもらう予定であっても、お薬手帳は毎回持参しましょう。

忘れてしまった場合は、手帳に貼るシールをお渡しするので忘れずに貼りましょう。

医療従事者は

「この日付に〇日分処方されているので現在も服用している(可能性)」

「この日付に〇日分処方されたきりであれば、今は服用していない(可能性)」

といった見方をします。もちろんそれだけで判断せず確認を行いますが、

6で記載したように、緊急時にも正確な服薬状況が伝わるよう日頃から心掛けましょう。
お薬手帳は、薬局にて無料で提供されます。
一心堂ではオリジナルお薬手帳もございますので、ぜひお選びください(^^)/